心が帰る場所

俺はもう自分から好きとは言わないと思う。

相手から好きと言われても「うん」としか言わない。

明確に「付き合ってください」と言われたら考える。

若菜から言われたら一発オッケー。

もう、10代や20代の誰でもいいから付き合いましょうの時代は終わったのです。

彼女がほしいというか、話し相手がほしいだけだから。

孤独を埋める誰かがほしいだけ。

それは友だちでは埋まらない。

それじゃ彼女が必要になるねって流れ。

でも、自分からは言わない。

そういう状況・状態ではないから。

こんな俺でもいいという人だけ付き合いましょう。

こっちからは言わないとはいえ。

最後は男のお前が言いなさいよって流れになったら、言うしかないのかな。

本当にいいんですか?

こんな俺で。

俺から言うなんて。

まぁ、彼女がどうのこうの言っていられる状況にはいない訳ですが。

阿波連さんに見せつけられたら、俺の心も動く。

フィクションは人の心を動かす動機付けになる。

とはいえ……。

明日をも知れぬ我が身です。

問題は山積み。

一向に減る気配なし。

精神も肉体もボロボロ。

さて、明日はどこへ行こう。

俺にはもう、心が帰る場所なんてどこにもないのに。