世界の果ての塵一つ

世界の果ての塵一つさえ、お忘れになったことのない神が。

俺だけ忘れる訳がない。

俺だけ見放す訳がない

俺だけ見捨てる訳がない。

「いつか」は必ずやってくる。

そのためには、おんもに出なあかん。

ジョゼが管理人に出会ったのは、外に出たから。

幸せは外にしかない。

家の中にいては、何一つ始まらない。

それは解ってる。

解ってるけど、どうしようもない。

俺は塵ですらないというのか。

無気力……。

俺はいったい、なんのために生まれてきたのか……。

長い夢をみたあとのように、酷く疲れている。

眠っているような。

起きているような。

現実は、ぼんやりとして取り留めがない。

透明な箱の中で、誰にも知られず膝を抱えている。

「いつか」を待ちながら。

ずっと。

ずっと。

待っている。